サバによる町おこしが盛んに
ブームは東京にも押し寄せた

 じつはこの時期、日本各地でもサバブームの兆しがあった。サバの産地、およびサバ食文化に力を入れている青森県八戸市、千葉県銚子市、福井県小浜市、鳥取県鳥取市などでサバグルメの開発やイベントが行われ、人気をよんでいたのだ。次第に「サバを観光の起爆剤に」と取り組む地域が増え、「サバシーズン」到来の9月から11月ごろまで、ほぼ毎週末は、どこかの町で「サバイベント」が開催されているという盛り上がりを見せるようになっていた。

 サバブームは東京にも押し寄せ始め、サバ専門店の老舗・中野「さば銀」、ブランドサバ・八戸前沖さばの県外PRショップ北千住「ごっつり」は連日の大盛況。そして2015年、大阪で人気のサバ専門店「SABAR」が東京進出。成功を収め、次々と店舗数を増やしたことから、サバブームに火がついた。

 前述した「鯖ナイト」も参加者が一気に増加。30名程度から、一気に100名近くのサバファンが集まるイベントに成長した。

サバの洋食化現象が加速!
サバサンドで一気にブレイク

伊東市のサバグルメ
伊東市の洋食化したサバグルメ

 この頃、サバの食べ方にも新たなトレンドが生まれていた。「洋風化現象」である。

 サバ専門店では、カルパッチョ、サラダや、グラタン、アヒージョ、パスタなどイタリアン、フレンチのアレンジを施したメニューが登場。さらに、産地のご当地グルメとして青森県八戸市では、八戸前沖さばを使ったチーズ入りのライスコロッケ「サバめしコロッケ」、福井県小浜市ではトマトベースのだしで楽しむ「若狭おばま鯖おでん 情熱の赤」、静岡県伊東市ではサバのすり身を使った「サバのボロネーゼ」が人気をよんでいた。

サバサンド
パンに焼いたサバと野菜をはさんだサバサンド(写真は「三宅島サバサンド」)

 そんななか、サバの洋食化現象を一大拡散する商品が登場した。「サバサンド」である。サバサンドはトルコ・イスタンブールの名物で、パンに焼いたサバと野菜をはさみ、塩やレモン汁をかけたシンプルな料理だが、ここでいうサバサンドはそれではない。「日本型サバサンド」である。

 サバサンドブームの先駆けは福岡県だ。サバ食文化が盛んな博多では、さまざまな店舗のオリジナルサバサンドが話題になり、その後東京にも上陸。東京でも具、パン、味付けが店舗によって実に多彩で注目された。

 サバは焼いたりフライだけではなく、〆さば、味噌煮、文化干しだったり、パンもバケット、トースト、ピタパンなどバラエティにあふれ、味付けもフレンチ、イタリアン、エスニック和風などトルコ人が驚くほど豊富だ。
 
 サンドイッチというかたちで、女性にとって「サバ」は身近になり、メディアでは新たな食べ方として注目され、サバはさらに大ブレイクした。