『無能なリーダーは「チームの目標」だけ決める。では、優秀な人が最初に決めている「もう1つのこと」とは?』
それを教えてくれるのが、400以上のチームを見て「人と協力するのがうまい人の特徴」をまとめた書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)だ。「チームの空気が変わった」「メンバーとの関係性が良くなった」と話題の一冊から、「チームで結果を出すためのコツ」について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「目標を決めるだけ」で、チームがうまくいくわけがない
「今年のチーム目標はこれでいこう」
「各自、この目標を意識して頑張ってください」
年初や期初、こんなやりとりをした覚えはないでしょうか。
目標は立派。スローガンもきれい。
けれど数カ月後、気づけば誰もその目標に触れていない。
そして期末になって、こうなる。
「で、結局どこまで進んだんだっけ?」
「え、そんなことやってたの?」
「今回は目標未達だね」
多くのリーダーは「目標を決めること」がマネジメントだと勘違いしてしまいます。
そして、こう考えがちです。
「目標は示した。あとは本人の主体性次第だ」
ですがこれでは、無能なリーダーと言われてもしかたありません。
優秀なリーダーが最初に決めている「もう1つのこと」
目標を掲げただけで動き続けられる人のほうが少数派です。
多くの人は、こうなります。
「今のやり方でいいのか分からない」
「誰にも聞かれないから、優先度が下がる」
「失敗していたら怖いから、触れないでおこう」
結果、目標は“壁に貼られたポスター”になります。
目標を決めることと同じくらい大事なこと。
それは、振り返りの機会を設けることです。
『チームプレーの天才』という本も、目標設定の次に、必ず「振り返り方」を設計せよと述べています。
優秀なリーダーは「何を目指すか」だけでなく、「どう振り返るか」「どこで立ち止まるか」も決めているのです。
「個人」で振り返り、「チーム」に共有する方法
『チームプレーの天才』では、「個人で振り返る方法」として、いくつかの案を提示しています。
ノートに書き留める、報告書にまとめる、ブログやSNS(社内SNSを含む)で発信する、話した内容を音声ファイルや動画として記録しておく、日記アプリなどに綴るなどして、個人で体験の学びや気づきを言語化します。他者(生成AIを含む)と会話し、相手に質問してもらいながら体験を振り返って書き留めるのもいいでしょう。
――『チームプレーの天才』(200ページ)より
加えて、個人で振り返った内容を「チーム」に共有する、下記の方法も提示しています。
・グループワーク
・共有会・発表会などでストーリーテリング
・ホワイトボードなどに掲示
・社内報やブログ記事などで公開してアーカイブする
・スマホアプリなどを活用してデータベースに記録
いずれの方法でもいい、と本書は繰り返します。
大事なのは、「振り返る前提」で走り出すことです。
さらに同書には、こうも書かれています。
いずれの方法でもかまいません。自分たちの負担にならない方法を選択しましょう。
――『チームプレーの天才』(202ページ)より
・完璧なレビュー
・重たい報告書
・形だけの会議
は不要なのです。
優秀なリーダーは、目標を意識させ続ける
目標を立てるだけのリーダーは、「未達=本人の努力不足」で片づけてしまいます。
一方で、優秀なリーダーはこう考えます。
「振り返る設計がなかったのではないか」
「途中で話す場を用意できていたか」
だからこそ、目標とセットで「振り返り方」を決めることが重要です。
それだけで、進捗確認が自然に起こり、方向修正が早くなり、期末に慌てなくなります。
目標を決めることより、目標と付き合い続ける仕組みを決めること。
それが、無能なリーダーと、優秀なリーダーを分けるたった1つの違いです。
(本稿は、『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』の内容を引用したオリジナル記事です)







