さらなる売り上げ増をめざし
専門家の助けを求める

 だだ、野々村社長が見据えていたのは、売り上げベースで50億円、100億円という規模。売り上げを3倍に伸ばした成功体験を基に、自ら陣頭指揮を執ってさらなる成長を目指すのだろうと考えそうなものだが、さにあらずだった。

「ここから50億円とか100億円とかにするには、さまざまな分野の人たちの知恵を集約して、戦略的にやっていかないと達成できないと思ってるんですね。だから、フロントのスタッフももっと成長させるとともに、別の世界を知ってる別のスペックの人たちを入れて次のステージを目指さないといけないんです」

 だから積極的に外部の人材を取り込もうとしているのだという。その1つがグッズだ。

「各クラブの物販グッズとかって、ほとんど素人がやってるわけですよ。それで、グッズに関してはプロに任せることにし、今年の増資でダイアモンドヘッドというEコマース専門の会社に入ってもらいました。バーニーズ・ニューヨークやユナイテッドアローズといった会社のECサイトを運営している会社です。サッカークラブのグッズから、アパレルに近いようなものまでやっていくイメージです。このように、各分野の専門の人たちにやってもらわないと、ここから売り上げを伸ばしていくのは難しいと思っています」

 野々村社長が結んできたパートナー契約の中で、意外なものの筆頭が博報堂DYメディアパートナーズとの連携だ。2016年にスタートしてから7年の長期間にわたる。この契約の背景にあるのは、1つの危惧だったという。

「最初に自分が札幌に来たとき(2000~01年)に比べると、コンサドーレの地上波での露出は明らかに減っていました。野球(北海道日本ハムファイターズ)が、北海道に来た影響を受けたんです。しかし、昔の経験から、地上波のプロモーション効果が大きいことは知っている。それを取り戻したかったんです」

 この提携により、コンサドーレの試合の地上波放送は確実に増えているという。

「おかげさまで、今季は全試合、地上波で放送できています。昨年は一部、録画放送もあったんですが、今年はたとえゴールデンタイムでも全て放送しています」

 時に視聴率が10%を超える試合もあるといい、コンサドーレはじわじわと認知度を高めている。