「IQ」のスコアが有意に上昇

 さまざまな形態の瞑想にストレスを軽減させる効果があるようだ。

 代替医療の専門誌『オルタネット・セラピーズ・イン・ヘルス・アンド・メディシン』に掲載された2012年の研究は、名門全インド医科大学で1か月にわたって行われた小規模な研究だ。

 参加者34人にストレスを誘発するような経験をさせてから、電気皮膚反応と心拍数、唾液コルチゾール(ストレスにさらされた人が放出するホルモン)の値を測定した結果、「瞑想により、参加者のIQと認知機能のスコアが有意に上昇する一方で、ストレスレベルは低下した」としている。瞑想がストレス状況下での身体のコルチゾール放出を減らすことは、ほかの複数の研究でも確認されている。

 前述の「シャマサ・プロジェクト」の別部門は、瞑想が血中コルチゾール濃度に与える影響を調べた。結果は健康心理学の専門誌『ヘルス・サイコロジー』に2013年に掲載され、「安静時コルチゾール値とマインドフルネス測定尺度のスコアとのあいだに直接的な関係があることを示したのは、本研究が初めてである」と、研究者のトニー・ジェイコブズは述べている。「直接の感覚経験と当面のタスクに多くの認知資源を集中させたと報告した参加者ほど、安静時コルチゾール値が低かった」。いいかえると、マインドフルネスの状態にあればあるほど、経験したストレスは少なかった

 継続的な瞑想が長期的な健康を促すのは、このようにストレスを減らす効果があるからかもしれない。「ストレスは、現代の主な死因のすべてと関係があることがわかっています。ストレスや気分が関係しない病気など考えられません」と、アリゾナ大学教授のチャールズ・レゾン博士もいっている。

(本原稿は書籍『ハーバード医学教授が教える健康の正解』からの抜粋です。続きは本書でお楽しみください)