ドナルド・トランプ米大統領は、2日夜に行われた政治集会で演説し、米連邦最高裁判所の判事に指名されたブレット・カバノー氏から性的暴行を受けたと主張する大学教授クリスティーン・ブレイジー・フォード氏の証言内容をあざ笑った。大統領が公の場で同氏を直接批判するのは初めて。トランプ氏はミシシッピ州サウスヘイブンで行われた集会で「すごく悲しい状況だ」と語った。トランプ氏はフォード氏を批判しないよう助言されており、同氏が先週、上院司法委員会で証言した後も自制していた。多くの共和党議員はカバノー氏が加害者だとは信じていないが、フォード氏の切実で落ち着いた証言に対しては党派を超えて称賛の声が上がっていた。しかしトランプ氏は2日、1980年代初めにパーティーでカバノー氏から性的暴行を受けたとするフォード氏の証言内容に不完全な部分があると批判。公聴会での質問者の口調をまねて「どうやって家に帰ったんですか?」と述べた上で、フォード氏の「覚えていません」という証言もまねてみせた。