完成度は低くてもいいから、かたちにする

 すぐにボールをパスできるように、ぼくはスキマ時間に集中して仕事をすませます

 たとえば、クライアントが抱えている課題についてLINEでやりとりしたら、その後に10分ほどですぐ文章をまとめて、スタッフに「これ企画書にまとめておいてくれる?」とボールを投げます。

 コツは、完成度の低い状態でいいからどんどん仕上げていくということ。完璧を求めずに、ある程度かたちにしたらとにかく投げるのがポイントです。

 仕事が遅くなる大きな要因のひとつに「やり直し」「ゼロベースで考える」というのがあるでしょう。ぼくらデザイン界隈でも多いのですが、完成度が低いままでも一回投げておけば、いきなりちゃぶ台返しになる可能性は低くなります。

 もちろん、大きなクライアントさんになると、直接やりとりしている担当の方が決定権をもっていなかったりするのでやり直しになることもありますが、その担当者のちゃぶ台返しはなくなる。これだけでも効率はアップします。

早い返事がいい仕事につながる

 ぼくはほとんどの仕事をその場で処理してしまいます。まず、自分の範囲は終わらせてしまうのです。「寝かせておく」ということはまずありません。というよりも、耐えきれないのです。

 これは仕事に限らず、銀行や役所などの手続きでも同じです。連絡が来た瞬間に返事を出す。だから「お返事お早いですね」などと毎回言われます。

 メールをいただくと、なるべくすぐにお返事をします。すぐに終わりそうなちょっとしたデザインであれば、パパッと作業して送ってしまうこともあります。その間30分ほどです。

 こうして返事を早くしたり、すぐに仕事を片づけたりしていると「じゃあ、これもお願いしようかな」というように仕事は増えます。そこをデメリットととらえるかどうかです。