「辞めたいと言いづらい…」に
ビジネスチャンスを見いだした

 EXITのビジネスの特徴は、そのシンプルさにある。別に同社が、企業に対して道義的講釈を垂れたり、法的交渉をするといったことはなく、あくまで退職希望者と企業の間に入って、要件を伝えるだけである。もっと分かりやすくいえば、企業に対して、「そちらの会社の○○さんが辞めたがっています」と伝えるだけだ。

 退職経験者なら分かることだが、どんな就労環境であろうとも多くの場合、退職意思を伝えるのは勇気が必要である。EXITはそうしたニーズに着眼したビジネスなのだ。

「よく『会社が退職を認めないと言ってきたらどうすればいいの?』という質問を受けますが、そもそも企業側が退職の意思を認めないということはできません。もちろん民法上は、退職する場合は企業側に2週間前に申し入れないといけませんが、その2週間は欠勤扱いで休んでいただくケースが多いですね」(新野氏)

 つまり、同社が電話をかけたその日から、ほとんどの退職希望者は職場に顔を出さないまま辞めることができるのだ。

 また、即日に退職手続きをしてくれる企業も珍しくないという。

「企業の中には『法的措置を取るから、覚えておけよ!』といったことを強い口調で言ってくるところもありますが、実際に何かアクションを取ってきたことはありません。というのも、企業側としても、2週間も欠勤されるぐらいなら籍を置いておく必要もないですし、その間の社会保険料もかかってしまうため、正直なところ早々に辞めてもらったほうが負担は少ないという現実がありますからね」(岡崎氏)