Wさんも、長女から薬剤師になりたいという話を聞いたときは一瞬、頭が真っ白になったものの、「長女が決めたことだから…」と素直に薬剤師を目指すことを受け入れたそうです。

 長女から薬剤師を目指すと言われたときのWさんの資産状況は、預貯金150万円、2人の学資保険がそれぞれ300万円という状況でした。50歳前後にもかかわらずWさんの保有資産が少ないのは、性格的に借金が合わないことから住宅ローンの繰り上げ返済をせっせと行ったためでした。

 最初に、私のところにご相談に来られたときは既に住宅ローンを完済しており、60歳までに老後準備をしっかり行うべくラストスパートをかけたいという相談をされました。

 Wさんが考えていたプランは、50歳から55歳までで年間350万円、56歳から60歳までは年間200万円の貯蓄を行うというものでした。56歳から貯蓄ペースが鈍化するのは、役職定年となり収入が減少することによるものです。60歳時に支給される退職金は手取りで2300万円前後になるため、60歳時には手持ちの300万円を除いて5050万円の老後資金が準備できると考えていました。Wさんの年収は1100万円前後、役職定年後は年収は3割前後少なくなる予想でした。

 ちなみにこの貯蓄プランは、2人の子どもの教育費の当初の不足額(100万円~200万円)を除いた後の金額です。ところが、長女が薬学部に進学となったことからこの当初の計画は破談。薬学部進学に伴う教育費の不足額として、1100万円前後が上乗せされることになったのです(長女は、薬学部としては平均並みの学費の大学に進学しました)。