「お姉ちゃんと同じ薬学部に行く!」
妹の薬学部進学&1年浪人でさらに負担増

 とはいえ、長女の学費として1100万円が上乗せとなったとしても、残りの老後資金として3950万円は準備が可能と思っていました。ところが、次女も追い打ちをかけるように「お姉ちゃんと同じように自分も薬学部に行く」と言い出したのですから大変です。Wさんにしてみれば青天の霹靂どころではありません。姉妹(兄弟)間で学費の差を付けると相続時にもめるケースがあることを見聞きしたようで、Wさんはしぶしぶ次女の薬学部進学も承諾することになりました。

 Wさんの2人の娘は年子なのですが、次女は長女よりもやや学力が劣ることから、「薬学部にストレートに合格は難しいかも?」と心配していたところ、案の定、努力もむなしく次女は全校不合格に。しかし次女はたくましく、Wさんに向かって1年頑張るから「浪人」させてと頼み込んだそうです。Wさんも次女の熱意にほだされ、1年間だけの条件で浪人することを受け入れました。

 しかしながら、予備校の費用は年間150万円前後。老後資金の3950万円から150万円を引くと残りは3800万円。そこから次女の薬学部進学の不足額1100万円前後(長女と同額と試算)を差し引けば残りは2700万円になってしまいます。2700万円あれば大丈夫と思われるかもしれませんが、次女が長女よりも学費の高い大学に進学したり、長女の学費も増えたりすれば、老後資金の残りは2500万円を下回る可能性も否定できません。

 また、私立の薬学部は薬剤師国家試験の合格率が生徒を集めるための指針と言われていることから、進級が文系の学部と比較するとかなり厳しいとのこと。大学によって異なるのでしょうが、薬学部に通っていた筆者の娘の大学も2年生への進級時、約1割が留年となったと言っていたのを記憶しています。

 Wさんの娘さんが順調に6年間で大学を卒業し、晴れて薬剤師になれればよいのですが、万一娘さんが留年しようものなら、授業料はさらにかさみ、60歳までに準備できる貯蓄額はさらに減少することになりかねないのです。