これまでは、「就労」を目的とした在留を認められるのは、学者、法律家、医療・教育従事者、報道関係者、日本で活動する外国企業の従業員など、経済的地位が安定した人に限られ、期間は最長5年だった。

 2014年の法改正で、研究者や事業経営者などの「高度専門職」については、1号で在留資格5年を得た上で、一定期間在留すれば、活動制限がほぼ全面的に解除され、各種手続きも簡素化され、在留期間が無制限になる2号資格を取得することが可能になった。

 今回、作られる「特定技能」という資格は、各分野を所轄する省庁が定めた試験で一定の知識・技能があることが確認され、生活に支障がない程度の日本語能力があることが証明されれば認められる。

 1号の在留資格は5年で、「就労」が主たる目的ではないはずの)「技能実習生」も3年の経験があれば、無試験でこの資格に切り替えることができる。

 2号になれば、審査を受けた上で、在留資格の更新と家族の帯同も可能になる。

「移民政策」ではないというが
安い労働力求める経済界の利害と一致

 これによって、日本政府は「移民」推進へと大きくかじを切ったようにみえる。

 6月に閣議決定された「骨太の方針」や「未来投資戦略2018」でも、「外国人材活用」は成長戦略の一貫として位置付けられた。ただ、政府は、これは人材不足や生産性向上のための政策であって、「移民政策」ではないことを再三、強調している。

 12日の閣議決定後の記者会見でも、山下法相は無制限の在留資格ではないので、「移民政策」とは異なると強調している。

 政府が「移民政策」という言葉に対して慎重になっている背景には、保守陣営内で、外国人の「労働」と「定住」をめぐる思惑の違いがあるようだ。