夢がかなったら、すぐに新しい夢を
用意するのが正しい経営者
唐池 そんな「赤坂うまや」は昨年度(2017年度)実績で過去最高の売上と営業利益を計上しまして。
水戸岡 おぉ、素晴らしい。赤字克服の夢を見たときからすると感慨深いものがありますね。
唐池 「赤坂うまや」本店の店づくりを基礎とした「赤坂うまや」新宿店、「赤坂うまや」上海静安店も、昨年度過去最高の数字を記録しました。
水戸岡 唐池さんは以前からよく言いますよね。「段取り8割」だと。そしてお店の場合は、オープンしてから残りの2割はお客さまが形作ってくれるものだと。
唐池 そうですな。うまやの各店とも、段取りだけはきちんと重ねましたから。芸術的すぎない、それでいてリラックスできる店舗建築。接客態度や表情、身なりからして「おいしそうな」スタッフの皆さん。そして私の数々の覆面リサーチ、もとい食べ歩き。
水戸岡 唐池さんも、いつもほんとうにおいしそうに食べられますもんね。
唐池 私もそうですが、おいしいものを心地いい空間の中で楽しみたいと思っていらっしゃるお客様によって、いい店はつくられていくのだと思います。
昨年度実績の報告をJR九州フードサービスの担当者から聞かされた瞬間、お客様の顔がまっさきに浮かびました。あ、もちろん水戸岡センセイの顔も浮かびましたよ(笑)。
水戸岡 ありがとうございます(笑)。そこまでの数字を達成した外食事業に携わる社員の皆さんは、これからどういう夢を見るんでしょうね。それにも興味がわきますね。
唐池 夢がかなったら、すぐに次の夢を用意する。それがリーダーや経営者に求められる条件です。
それはななつ星のこれから、にもいえますな……。そういえば今回は、ななつ星に作品を提供くださった有田焼の人間国宝の方のお話にふれる、と前回に予告していたような……。
水戸岡 唐池さんと私の仕事は……そうそう、ななつ星にしても、予定変更の連続でしたから(笑)
次回はいよいよ(ほんとうに)
ある人間国宝の方とおふたりのエピソードをご紹介するとともに、
そのエピソードと大いに関係のあるななつ星の今後の構想についてもご紹介します。ご期待ください。