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『週刊ダイヤモンド』11月3日号の第1特集は、「投資に役立つ地政学・世界史」特集です。今、中東をはじめとした世界情勢を大きく揺るがしている要因の一つが、米ワシントン・ポストでコラムを執筆していた著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジアラビア領事館で殺害された事件です。ただでさえ混迷している中東は、この事件によってどのようなリスクが浮上するのでしょうか。今回、本誌で掲載したレポートをダイヤモンド・オンラインで公開します。

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 中東地域の地政学バランスが大きく崩れかねない事件が起きた。サウジアラビアの著名なジャーナリストのジャマル・カショギ氏が、トルコ・イスタンブールのサウジアラビア領事館で殺害された事件だ。10月21日現在、サウジ当局はカショギ氏の殺害を認めた上で、18人のサウジ国籍の容疑者を拘束し捜査を続けている。

 サウジ政府を批判してきたカショギ氏の殺害疑惑に対し、ドイツ、フランス、カナダなどは一斉に事件の説明を求め、非難の声を上げている。

 一方、イランに対して経済制裁を再開し、敵対姿勢を強めてきた米国のトランプ政権は、イランと対立するサウジへの肩入れを強めてきただけに、トランプ氏は非難するも歯切れが悪い。武器輸出停止など制裁については消極的だ。