新日鐵住金の鹿島製鉄所
新日鐵住金の鹿島製鉄所の粗鋼生産量、年間633万トンと比べても、エッサールはまずまずの生産能力を有しているといえる Photo:Bloomberg/gettyimages

 韓国の最高裁判所が新日鐵住金に対し、第2次世界大戦中に強制労働させられたとする韓国人4人への損害賠償を命じた徴用工問題。この「まさか」の問題勃発ですっかりかすんでしまったが、時期を同じくして新日鐵住金は、ある重大案件の“決着”を明らかにした。

 10月25日、破産したインドの鉄鋼大手、エッサール スチールに対する欧州アルセロール ミッタルとの共同買収が確実になりそうだと発表したのだ。

 エッサールは昨夏売りに出されて争奪戦が繰り広げられていたのだが、同社の債権者委員会がミッタル・新日鐵住金連合を落札者として選定した。インド会社法裁判所の審査やインド内外の許認可を取得した上で、今年度中にも正式買収となる見込みだ。

 買収額は実に4200億ルピー(約6400億円)。同時に提案した買収後の設備投資等の運転資金800億ルピー(約1200億円)も合わせると、総投資額は5000億ルピー(約7600億円)に上る。

支出額は3500億円に

 新日鐵住金の支出額は、3500億円前後になるもようだ。海外投資としては過去最大となるが、「取りあえずほっとした」と新日鐵住金幹部は胸をなで下ろす。