「言葉の使い方」で分かる、才能が開花する人、しない人写真はイメージです Photo:PIXTA

拙著、『知性を磨く』(光文社新書)では、21世紀には、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」という7つのレベルの知性を垂直統合した人材が、「21世紀の変革リーダー」として活躍することを述べた。この第58回の講義では、「技術」に焦点を当て、拙著『人は、誰もが「多重人格」 - 誰も語らなかった「才能開花の技法」』(光文社新書)において述べたテーマを取り上げよう。

「無意識の言葉」の持つ怖さ

 誰もが、人生において、「成功」を求めて生きている。しかし、「人生における成功」を考えるとき、我々は、世の中の奇妙な現象に気がつく。

 書店に行けば、「潜在意識の活用による成功法」を語る本が溢れている。そして、どの本も、「『自分はできる!』と心に刻め!」「『自分は成功する!』と強く念じよ」という類のことが書いてある。

 それにもかかわらず、これらの本を読んで、「自分はできる!」と心に刻み、「自分は成功する!」と強く念じることによって、潜在意識を「プラスの想念」に変え、実際に「成功」を手にする人が、あまりいない。

 では、なぜ、こうした奇妙な現象が生まれてくるのか。

 それは、前回(なぜ、どれほど「やる気」を出しても、力を発揮できないのか)述べた潜在意識の世界の「天邪鬼な性質」から生まれてくる。