これまでの外国人労働力の受け入れは、上に述べたとおり130万人だが、それが賃金に対してどのように影響してきたのかを調べてみよう。

 下図は、外国人労働者の浸透度と賃金変化を示したものだ。

 まだ、散布図はやや右下がり気味である。これは、外国人労働者が定着してくると、賃金が上がりにくくなることを意味する。右下がり度は今は顕著にでていないものの、これからは要注意だろう。

留学生アルバイトなどの
就労条件を管理すればいい

 今回の入管法改正が、人手不足を理由とする産業界からの要請で動いているこそが筆者には正直っ言って気がかりである。

 筆者は、マクロ経済の視点で考えれば人手不足はいいことであり、この際、企業がため込んだ内部留保を吐き出す番だと考えている。最近では、企業収益が好調で労働分配率は低い。ここ5年間で労働分配率は5%程度も低下しているので、今度は労働者が取り戻す番だ。

 この観点から見れば、基本的には外国人労働者を新たに受け入れずに、今まで受け入れてきた留学生アルバイトと技能実習生にきちんとした在留資格を与えて、その後は、きっちり管理するというスタンスが望ましい。