佐山 そうです。結局は社員、人です。

 この考え方のベースになるのは、中学高校と続けた野球もあります。高3の夏、その年の優勝候補筆頭だった大谷高校に3回戦で当たりました。グラウンドへ出てきたら、強いチームって見ただけで強いんです(笑)。ユニフォームの着方、歩き方、走り方……全く違うんです。大谷高校はそういうチームでした。

 でも、我々洛星高校が2対0で勝つことができた。我々は誰1人勝てると思っていなかったし、相手も誰1人負けるなんて思っていなかったはずです。その試合が教えてくれたことをその時はわかっていなかったけれど、要は人間が持つ「能力」の差というのは大したことがなく、それよりもずっと大事なのは「気持ち」なんだということなんです。能力的な問題よりも気持ちこそが重要で、勝負は「一生懸命やる集団」が勝つんです。

 経営者は社員を燃えさせ、燃えてもらい、「一生懸命やる集団」にするのが仕事なんです。コンサルタントはもっともらしいことを話せないと仕事になりませんが、経営者は、理屈よりも結果がすべて。それもスカイマークで学んだことの1つです。

「社員満足度日本一」こそが
あらゆるベースになる

スカイマーク再建のキーマン・佐山展生氏「企業が本当に目指すべき日本一とは」

多田 経営者は高い目標を立て、そこに常にチャレンジしながら、社員をやる気にさせていくと。

佐山 将来の目標は、「売上高何パーセント成長」みたいなことではダメ。それは普通にやっていれば達成できる。日常の延長線に飛躍はありません。日常の延長線上にないところを目指して、初めて飛躍するんです。

 そういう夢を語れるかどうかが、いい経営者の必要条件だと思うんです。ただ、ほとんどの大企業の社長には、残念ながらその夢を感じません。4年から6年で交代する際に「大過なく交代できました」というご挨拶が多い。しかし、「それは何もやってこなかった」ということではないかと、常々感じます。

多田 スカイマークにおける今後の方向性、事業の展望について、お聞かせください。