「自己投資産業でグローバルNo.1ブランドとなる」をビジョンに躍進を続けるRIZAPグループ。その特徴は先駆的なM&A戦略と言っても過言ではない。美容・健康、アパレル関連、エンターテインメント。ボディメイク事業の飛躍と比例するように多角的な買収を成功させている。こうした躍進には確かな「人財」の力が必要不可欠だ。同社の代表取締役社長を務める瀬戸健氏に、成果を出せる「人財」の輩出戦略について聞いた。(聞き手/多田洋祐・ビズリーチ取締役・キャリアカンパニー長)

業績が悪くなってからでは遅い
攻めこそ最大の防御

瀬戸健・RIZAPグループ代表取締役社長

多田 RIZAPグループは2018年4月で創業から15周年を迎えられました。健康食品の通販事業からスタートし、現在はアパレルやエンタメ領域まで広く事業を展開されていますが、創業当初から現在のような多事業化を想定されていたのでしょうか?
 
瀬戸 札幌証券取引所に上場したのが2006年5月。当時、売上の9割以上は「豆乳クッキーダイエット」でした。ある一定の領域までは、1つの事業で攻めるのはいいことなんです。ヒト・モノ・カネを全て集中できるので。ただし、ここにはリスクが伴います。

多田 事業としての柱が1本の場合、そこが倒れてしまうと会社全体が危機に陥るということですね。

瀬戸 はい。そこで当社ではゼロから次の事業の種を植えるのではなく、苗を買ってくることにしました。つまり、M&Aです。外から見ると我々が攻めているように映るのかもしれませんが、私は攻めることこそ最大の防御だと考えています。

多田 上場後、競合の参入に伴い「豆乳クッキーダイエット」の売上が低迷したと伺いましたが、買収を開始したのは丁度この時期ということですか?

瀬戸 いや、M&Aを開始したのは売上が下がる以前ですね。創業から3年後、売上高24億の時に上場して以降、毎月のように会社を買収していました。こういった背景があり、翌年には売上高が100億を超えているんです。

多田 先手で手を打つことによって、事業の柱を増やし続けたということですね。

瀬戸 「豆乳クッキーダイエット」の売上が10分の1になったにも関わらず、営業損失は3800万円で、損失計上はその一度だけです。一般的には会社の業績が悪くなってきた時期に、新しい柱を仕込みがちですよね?そういったタイミングだと余裕がないので、判断を見誤るケースもあるわけです。