半導体製造装置業界に属する多くの企業にとって、来年は素晴らしい年になりそうにない。ただ、引き潮とともに全ての船が後退するわけではない。業界上位2社に目を向けてみよう。米アプライド・マテリアルズが先週発表した8-10月期(第4四半期)決算は売上高が1%の増加にとどまり、10四半期ぶりに2桁の伸びに急ブレーキがかかった。同社は足元の11-1月期(第1四半期)について減収を予想した。ウォール街は現在、アプライドの2019年10月期通期の売上高が9%減少するとみている。仮に市場の予想が当たれば、通期ベースで13年以来6年ぶりの減収になる。オランダのASMLの場合、アナリストの見方は対照的だ。EUV(極端紫外線)リソグラフィ装置を手掛ける同社の売上高は来年10%の増加が見込まれている。同社は今月のアナリスト向け説明会で2020年の売上高の見通しを18%引き上げた。理由にEUV装置への需要の強さを挙げた。アプライドでさえも今月15日の決算説明会で、EUVの注文が自社製品の需要をむしばみ始めていると指摘した。