アイロボットの製品は
欧州のGDPRに準拠

――個人情報とプライバシーの塊である自宅内の情報が、常時ネットにつながったIoT家電を通して漏えいした場合のリスクについて危惧する声は多いです。

 当社はプライバシーの問題を非常に真剣に捉えています。Wi-Fiにつながったルンバが集めた情報は、許可が得られた場合のみ非常に漠然とした形でのデータセットでクラウドに送られます。一度許可を与えても、その後ユーザーが希望すればこれらの情報をすぐに消去します。私たちは最先端の技術とプライバシーポリシーを採用しており、製品とサービスを欧州の個人情報規制であるGDPR(一般データ保護規則)にも準拠させています。

――AIはバズワードになって何年かたちます。AIを補完するための技術として必要と考えるものは何でしょうか。

 AIは小さな一部分にすぎない。いいロボットはAIをソフトウエアの一部として組み込んではいるものの、ロボティクスにはセンシング技術が一番重要だと思います。

 AIはデータを活用しながら学習し、そこに何かのパターンがあると気づく。大変有力な能力ですが、現在では非常に「具体的なこと」しかできない。

 例えば、AIをどんなにトレーニングしたとしても、椅子という存在そのものを理解することはできない。椅子の写真を見せて「これは椅子だよ」と教えればそれを理解することはできるものの、その理解はとても表層的なものなんです。なぜそれが椅子なのかということは理解できず、人間の理解とは根本的に違う。先ほどルンバのホコリセンサーの話をしましたが、その場所がもう充分にきれいになったかどうかを判断するのはセンサーで、実はこれが難しい。AIにはできません。