私は、新卒入社後2年目には非常に多くの幸運にも恵まれ、対前年比で約180%の実績をあげることができた。その結果、全社で約1000人以上いた営業の中から私の実績を高く評価してもらった。

 その評価によって、私は営業としての役職を同期よりも少し早く上げてもらい、入社3年目で約1.75倍の年収アップを実現できた。

 2000年には、約1500人の営業の中からトップ10人の中に私も選抜していただき、会社を代表して海外の学会に派遣される機会を得た。

 これらの結果は、私が担当した顧客との相性や市場の状況など、さまざまな要因が絡み合って達成できた結果だが、その中には商談直後の振り返りを必ず実施していたことも欠かせない。

自分の成功や失敗を
振り返らない営業が多い

 その積み重ねが、私自身の「能力開発」につながったからだ。そしてこれは、今でも私の商談後のルーティーンである。従って、私は「営業なら商談後の振り返りは行うもの」と当然のように思っていた。

 しかし、実際には世の多くの営業は、振り返りをほとんどしていないか、しても成功や失敗の原因を深く振り返ることができていない人が多いことが分かった。

 私がそのことを確信したのは、私が47人の営業のマネージャーをしていた時のことだ。この47人は営業経験者で、ほとんどが異業種からの転職者だった。そして彼らは多くの場合、前職での営業の仕方を踏襲していることが多かった。

 つまり、他の業界での営業の仕方や商談結果の分析の仕方、そしてその深さを如実に知り得ることができたということだ。

 そのような背景の47人と一緒に顧客先を訪問すると、商談後の振り返りを自ら率先している人と、振り返りをしない人がはっきり分かれた。

 この振り返りをする人は、全体のわずか4分の1程度だった。そして、当然ながら、1回の商談ごとに必ず振り返りをする人が成績もよかった。特に成績がよかった人は、振り返りのこだわりも強かった。