廃れゆく工業の町、仏モンリュソンで日々の生活に困窮しているクリスティーヌ・プマイヨさん(58)は、エマニュエル・マクロン仏大統領に対する嫌悪感を募らせてきた。そして、ついにその怒りをぶつける先が現れた。フランスを揺るがしている「黄色いベスト(ジレ・ジョーヌ)運動」と呼ばれる抗議デモだ。2人の子供を持つプマイヨさんは今月、黄色いベストを身につけ、エトワール凱旋(がいせん)門近くで催涙ガスをかわしながらデモに参加している。「これまで一度もデモに参加したことなどなかった」と話すプマイヨさん。だが「マクロンが現れて、怒りは高まる一方だ」マクロン氏の政治的勝利に冷めた視線を送っていたモンリュソンのような小さな町の市民は目下、マクロン氏が掲げるフランス再生のビジョンに反対して立ち上がっている。
フランス抗議デモ、「反マクロン」生む幻滅と怒り
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