セクハラの過激さを増す課長に
部下がついにキレる!

 年明けのある日、あるホテルのバンケットルーム(宴会場)で、営業部の新年会が開かれた。営業部長以下、総勢70名が入り乱れる中、A課長は「B君はどこにいるの?」と探し回った。

 ルームの隅で先輩の女性社員と談笑していたBを見つけると、「B君は私のものよ。どいて!」とその社員を突き飛ばした。

 そしてBの隣に並ぶと、肩や腰など体中をペタペタと触りまくったり、抱きついたりした。

「A課長、やめてください。皆が見ていますよ」
「ダメよ。私を拒否したら主任への昇任試験は不合格よ」

 甲社では中途採用の場合、入社半年後に主任昇進の試験がある。合格すると給料面等の待遇が大幅にアップするが、その合否の鍵を握るのが直属課長の人事考課であった。Bは主任になりたかったので、ひたすら我慢。ほろ酔い加減で調子に乗ったA課長はBを誘った。

「B君、宴会が終わったら2人で飲みに行こうよ。今夜は旦那が留守だから、朝まで一緒にいたい」
「俺に課長と不倫しろってことですか?」

 A課長は、甘えた声で言った。

「やだー。そんなにはっきり言・わ・な・い・の!」

 A課長はBの肩に寄りかかり、手を握った。その時だった。BはA課長を押し返して体を離すと、ドスの聞いた大声で叫んだ。

「俺の体を触ってんじゃねーよ!気持ち悪いんだよ!このクソババア!!」
「クソババアですって?」
「ああ、そうだよ!主任の昇進試験をダシにしやがって!このセクハラ女!」

 Bの大声に、会場はしーんと静まり返った。次の瞬間、A課長は「ウワーン!」と大声で泣き叫びながら、走り去って行った。次の日、A課長はショックのあまり、会社を休んでしまったのである。

 BはC部長に会議室に来るよう呼び出された。

「昨日のA課長への態度は何なんだね!」