この記載の根拠となった研究の一つは日本人の性交死の実態調査で、5559例の検死例を検証した元東京都監察医務院院長で法医学者の上野正彦氏の手によるもの。上野氏は、心血管疾患の既往や潜在リスクを持つ男性が、非日常的な環境(飲酒、ホテル、愛人、年齢差)で精神的興奮が高まっているところに、セックスという興奮と消耗が一気に負荷されるため、突然死リスクが増大すると分析している。ちなみに性交死は春先に増える傾向があるので、ご注意を。

 さて、もしあなたに心血管疾患の既往があり、それでもなお「危険な情事」を続けたいなら、フィジカルチェックの際にエルゴメーターの負荷を上げて、どこまで耐えられるか試してもらうこと。主治医は不審に思うかもしれないが。どうやら古今東西、不貞は高くつくらしい。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

週刊ダイヤモンド