なにかと注目のアラフォーは、40歳前後の「女性」を意味する言葉ですが、この世代の女性は、タイムリミットを前に結婚・出産・仕事といった人生における選択の“岐路”にあるといわれます。しかし実は、「男性」にとってもアラフォーは重要な“ターニングポイント”であるのです。
昨年から始まったいわゆるメタボ検診も、40歳以上の男女を対象としています。メタボリックシンドロームは、40歳以上の、特に“男性で”急増することがわかっています。
メタボリックシンドロームは心臓病のリスク要因の集合状態で、動脈硬化症の発症に通じて、心臓発作や脳卒中、糖尿病の発症リスクを増加させます。しかし、これは、生活習慣の見直しによって予防と改善が可能です。
実際に、男性では40代になると、ライフスタイルの要因が健康に大きなインパクトをもつようです。
40代の「脳卒中」多し!
35歳から予防を
男性は40代になると、高齢の人々と同様に、喫煙や高血圧、コレステロール値や血糖値のような原因が脳卒中のリスクを高めるという研究結果を、先日、フィンランドのヘルシンキ大学病院の研究チームが報告しました。一般に若い人々の脳卒中の原因は、年配の人々と異なると考えられています。
さらに男性は、脳卒中で倒れる危険性が、40代になると、特に44歳から急激に増加することもわかりました。1000人以上の15~49歳の若い脳卒中の患者のデータを分析した結果です。女性では年齢による明らかなボーダーはありませんでした。
加えて、脳卒中などのリスクを高める動脈硬化症も、男性では35歳から増加し始めることもわかりました。
「男性の35~44歳、つまりアラフォー世代は、脳卒中の予防のための重要な対象である」と、この研究者は述べています。40歳から始まるメタボ検診まで待ってはいられません。35歳になったら、生活習慣を見直しましょう。
40代のEDは
心臓発作のリスクが50倍!
「男性の更年期」という言葉はご存知だと思いますが、これも、40代から60代の男性でおこる、集中力や気力の低下、性機能の障害などの状態をさします。
しかし、40代の男性の性機能障害ED(勃起障害)は、むしろ“心臓発作の前兆”かもしれません。デリケートな問題でもあり、「もう更年期かな」と放置しては危険です。