1月11日、仮想通貨交換業者のコインチェックが、登録業者として金融庁の認可を受けた。昨年1月に当時のレートで約580億円に相当する仮想通貨のNEMの流出事件を引き起こし、同年4月にマネックスグループの子会社になって以来、約1年ぶりに表舞台に立てるようになったわけだ。
マネックスがコインチェックを買収した当時、マネックスの松本大社長は「6月中をめどに取引を再開する」と会見で語った。だが、「本当にそんなことを言ったのか?」と金融庁幹部が冷淡に言い放った通り、そう簡単に再開できるわけもなく、登録認可のうわさが出ては消えるといったことを繰り返してきた。
その“うわさ”が本格化したのが、昨年の12月中旬のこと。新聞各紙が12月19日にこぞって認可取得の一報を入れたあたりだ。
確かに、その直前、「近々にも認可が下りると内々に話が来ていた」(コインチェック関係者)というのは間違いない。だが、新聞各紙の報道は結果として誤報となった。では、12月中旬から年明けの1月中旬にかけての“空白の1ヵ月間”とはいったい何だったのか。