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CES 2019よりファーウェイの広告 筆者撮影

 2018年末から2019年にかけて米中通商摩擦が報じられる中、テクノロジー業界以外でもファーウェイの名前を目にする機会が増えてきました。実際のところ米国ではどういう状況なのか、CES 2019取材で訪れたラスベガスで見てきました。

●CES 2019にブースを出展

 1年前のCES 2018では、CESが主催する基調講演の1つにファーウェイが登壇。同社コンシューマー事業CEOのリチャード・ユー氏が、AT&Tによる「HUAWEI Mate 10 Pro」の取り扱いを発表するはずが、直前で発売中止に追い込まれるという「事件」がありました。

 2018年後半は米中摩擦がさらに深刻化したこともあり、CES 2019でも何か起きるのではないかと危ぶまれていましたが、ファーウェイは会場内の花形エリアといえるセントラルホールに大型ブースを出展。入り口にも大きく広告を出し、存在感を示していました。

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CES 2019のファーウェイブース

 ブースには日本でもおなじみのスマホやタブレット、PCが並んでいました。ただしブースのスタッフによれば、展示している製品は米国の家電量販店で買うことができず、販売チャネルはアマゾンなどオンラインのみになるということでした。

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日本未発表の最新ノートPC「HUAWEI MateBook 13」

 最新スマホとしては「HUAWEI Mate 20 Pro」の展示もありました。米国ではまだ売られていないものの、北米ではカナダのキャリアが取り扱っています。

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HUAWEI Mate 20 Pro

 ファーウェイはCES併設のサテライトイベント「Digital Experience!」にも出展。米国市場向けのミッドレンジスマホ「HUAWEI Mate SE」を展示していました。250ドル程度の手頃なモデルとなっています。

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HUAWEI Mate SE。他国では「HUAWEI honor 7X」としても知られている

 CES会場サウスホールにはKirinプロセッサーで知られるハイシリコン・テクノロジーズ(HiSilicon Technologies)がファーウェイロゴで出展し、顔認証や音声認識、8Kなどの技術展示をしていました。

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もう1つの「ファーウェイ」ブースは技術デモが中心

●家電量販店にファーウェイ製品なし

 CES会場での展示や米アマゾンの商品ラインアップを見る限り、ファーウェイは米国でそれなりの存在感があるように見えました。しかしキャリアや家電量販店のリアル店舗を訪れると、ファーウェイの名前を見かけることはありませんでした。

 米国ではミッドレンジ以上のスマホはキャリア市場が中心ということもあり、「HUAWEI Mate 10 Pro」をAT&Tから発売する計画が頓挫したことで、米国展開は行きづまってしまった感があります。

 米家電量販大手のベストバイには多数のプリペイド端末が並んでいましたが、メーカーはサムスン、LG、モトローラなどが中心。ファーウェイがないのはかなり違和感のある光景でした。ただし中国Vivo製品などは取り扱いがあり、中国メーカーが一律で排除されているわけではなさそうです。

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プリペイド端末で目立つブランドはサムスンやLG、そしてアップル

 意外な端末としてはSIMロックされたiPhone SEが140ドル、iPhone 6が100ドルという低価格で売られていました。プリペイドで一定の利用を経た後ならSIMロックを解除できる仕組みも用意されています。

 日本と比べると対照的な状況です。大阪のヨドバシカメラ梅田店1階にオープンしたファーウェイショップにはキャリアモデルやPCを含めた多数の製品が並び、アップルに迫る存在感がありました。この勢いを維持できるのか注目したいところです。