花印の主力商品のクレンジングローション
花印の主力商品のクレンジングローション 写真提供:花印粧業研究所

「申し訳ございません。原料が足りず、生産が間に合わないのです」――。

 日本の某メーカーの化粧品ブランドに「欠品」の悲鳴が上がったのは、昨年の春頃だった。カウンターでは同社美容部員が平謝りで対応した。聞けば、中国のある人気タレントがネットで「これはいい」と紹介したことから、日本の一般市民向けのブランドに、中国の購入者が殺到したのだという。

 振り返れば2018年は、日本の化粧品業界にとっては売上更新や株価上昇など、好調な1年だった。社員に特別ボーナスを出すメーカーもあったと聞くが、それを支えたのは、そんな旺盛なインバウンド需要だった。

中国資本による日本ブランドの開発

 日本ブランドの化粧品は、私たちが想像する以上に中国で大人気だ。機を見るに敏な中国人のことだ、早晩、「中国資本による日本ブランド」が出現しても不思議はないと思っていたら、すでに誕生していた。「花印(はなじるし)」という化粧品ブランドがその1つだ。