iphoneXRPhoto:apple

 【東京】米アップルの「iPhone XR(アイフォーン・テンアール)」の主要サプライヤーであるジャパンディスプレイ(JDI)が、台湾と中国の投資家グループからの出資受け入れを模索していることが分かった。XRの販売低迷は世界のサプライチェーンに影響を及ぼしている。

 事情に詳しい関係者によると、JDIは台湾のタッチパネルメーカー、TPKホールディングおよび中国の政府系ファンド「シルクロード基金」との協議が詰めの段階を迎えている。JDIに対して約30%出資することも話し合われており、将来的に出資比率が引き上げられる可能性もある。投資額は決定していないが約600億円またはそれ以上になることも考えられるという。

 ここ数年、JDIは危機が訪れるたびに同社の筆頭株主である官民ファンドの産業革新機構(INCJ)から支援を受けてきた。

 JDIの2018年3月期決算を見ると売上高の50%超はアップルが占めている。ただ最近発売された新型iPhoneのラインアップでJDIが強みを持つ液晶ディスプレーが使われているのはXRのみ。しかもそのXRの販売はアップルの想定を大きく下回っている。

 生産計画に詳しい関係者によると、アップルは2020年に発売する新型iPhoneでは液晶ディスプレーを採用せず、代わりにより柔軟な仕様が可能となる有機ELのディスプレーを使用する可能性が高い。

 日本政府の考えを知る関係者の話では、政府はJDIを支援し続けることはできないという姿勢を示しており、海外投資家への経営権譲渡に前向きという。