アップルPhoto:Reuters

 アップルはこれまで、自分たちが世界のトレンドを決めているとの前提で事業を展開してきた。しかし、中国での販売不振を受け、関係者の間では戦略の見直しが必要だとの指摘が上がっている。

 アップルが毎年9月に発表する新型「iPhone(アイフォーン)」は、世界の消費者に「欲しくなければ買わなくて結構」と言っているように映る。ただ、その戦略は昨年10-12月期には通用しなかった。大中華圏(香港・台湾含む)の売上高が131億7000万ドルと前年比27%減に落ち込んだのだ。中国販売の減速を受けてアップルは今年初め、異例の業績見通しの下方修正を余儀なくされ、低迷していた株価がさらに下落した。

 一部の元社員やアナリストは、これまで以上に大胆な変革をアップルに提案している。世界共通の紋切り型アプローチを捨て、中国市場のニーズにあったデバイスやソフトウエアを積極的に開発することだ。

 背景には、アップルのトップダウン型の経営や秘密主義的な企業文化が中国事業を弱体化させたとの見方がある。「カリフォルニア州のアップルで設計。中国で製造」という同社の精神は、裏返せば、中国では必ずしも、地元のアプリやユーザーの動向に合ったiPhoneを届けられていないということになる。