準備期間3~4年は
タイトなスケジュールである

 ちなみに横浜市営地下鉄グリーンラインの建設にあたっては、1996年3月に事業化を決定し、1997年に鉄道事業免許を取得した。2001年1月に都市計画決定して着工、2008年3月に開業している。今回も工事期間を7年程度と想定すると、2023年までには着工する必要がある。2019年度はルート決定に費やすとすると、既に3~4年しか準備期間がないことになり、意外とタイトなスケジュールであることが分かるだろう。

 ただ、着手するまでにさまざまな手続きと長い時間を要する反面、工事が始まるとあっという間に形になっていくのが地下鉄。工程のうち半分近くは、トンネルを掘るための準備に費やされる。2年で駅部を地上から掘り下げ、駅の建設を進めるのと同時にシールドマシンで駅間トンネルを建設する。そして残り1年半でレールを設置し、電気工事、建築工事を進め、最後の半年は並行して試運転を行う。

 言い換えれば工事で遅れを挽回できる範囲はそう多くない(工夫により数ヵ月単位の工程促進は可能だが)。着工前の手続きが延びれば延びるほど、開業は遅れると考えた方がよい。

 以前「首都圏の鉄道『新線・延伸計画』が相次ぎ浮上している理由」で紹介したように、東京にも2030年頃の開業を目標とする地下鉄建設計画が存在する。これら計画の成否も、2019年度中にどれくらい具体的な方向性を示すことができるかにかかっている。こうした点にも注目して鉄道建設の動向を追うと、10年後の時間軸がリアルに見えてくるはずだ。