米アップルの元法務担当者が決算発表前に職業上の地位を利用して同社株を違法に取引したとして、証券取引委員会(SEC)に提訴された。裁判文書で明らかになった。SECがニュージャージー州の連邦裁判所に提出した訴状によると、ジーンダニエル・レボフ被告は職務を通じて得た非公開情報を利用し、2015年から16年にかけて少なくとも3回、違法な株式取引を行ったとされる。被告代理人のケビン・マリノ弁護士によると、ニュージャージー州の連邦検察当局も、レボフ被告を刑事訴追した。レボフ被告は会社法担当のシニアディレクターで、インサイダー取引に関する規定のほか、証券当局への届け出や財務報告書に助言を提供する、アップルの証券法順守の責任者だった。アップルの各主要子会社の役員として幹部だけで構成する開示委員会にも加わっていた。