最大手の三越伊勢丹ホールディングス(HD)は1月の全店売上高が前年同月比3.0%減、大丸松坂屋百貨店を展開するJ.フロント リテイリングや高島屋のいずれも同2%台の減少だった。

 減収の大きな要因は、免税売上高の失速にある。三越伊勢丹HDの場合、1月の免税売上高は2017年2月以来の減少に転じた。

 この2年間、国内では訪日観光客の減少につながりかねない災害が相次いだにもかかわらず、免税売上高は伸長を続けた。

 ディスカウントストアやドラッグストアでは、棚にある商品をごっそり買っていく中国人客の姿をしばしば目にした。彼らの多くは、内外価格差を利用して、日本で安く買い、中国で売りさばく「代購」と呼ばれる転売業者だ。

 だが、そうした転売業者による爆買いは終焉しつつある。中国の景気減速も一因だろうが、関係者が指摘する最大の理由が、1月1日に施行された中国電子商取引法の影響だ。

 今回の新法施行により、代購に際して営業許可証の取得が新たに必要となった。さらに許可のない商品が中国の電子商取引(EC)プラットフォームで販売された場合、販売者だけでなく、プラットフォーム業者にも罰則が科される。

 ある中国人バイヤーは、「中国政府の狙いは税収。爆買いは日本で発生するので政府には何のメリットもない。中国の空港では税関検査が明らかに厳しくなり、罰金を払わされている個人業者も多い。転売を続けるうまみはなくなった」と話す。

 転売業者が姿を消した分、前述の通り百貨店の売り上げへの影響が顕在化しているのだ。