「受けた恩は必ず返す」のが
丁の絶対ルール

『大漁グループ』の総帥の丁家順
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 こうして資金調達に成功した丁は、ショッピングモールに鉄板焼きの『大漁』をオープン。これが連日の大盛況となり、借金はわずか2年で完済することができた。すると、サエキは丁に頭を下げてこう言ったという。

「社長、早すぎるよ。もう1年、借りてくれないか」

 丁は二つ返事でこう答えた。

「分かりました。半年だけ延長しましょう」

 なぜ、そうしたのか。丁は言う。

「サエキさんのおかげで、俺は4店舗目をオープンさせることができた。相手がヤクザだろうが誰だろうが、受けた恩は返す。これが俺の中のルール。ずっとそうやって生きてきた」

 ヤクザマネーに救われ、これが起爆剤となって、以後「大漁グループ」は急速に店舗を全国に拡大していった。

 次回、全国展開を支えた「5人衆」と、独特な経営手法に迫る。

(敬称略)

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