電気自動車(EV)メーカーの米テスラは長年掲げてきた目標をようやく達成した。しかし、テスラの投資家は手放しで喜ばない方がいい。テスラは2月28日ついに、3万5000ドル(約390万円)の「モデル3」を発売すると発表した。これは2016年に同社が初めて約束した価格だ。テスラは目標達成が「信じられないほどうれしい」と述べた。ただ、投資家の熱狂に水を差しそうな要素もいくつか挙げた。まず、標準レンジのモデル3が2~4週間後には納車されること。これは、受注残の枯渇を示唆している。テスラは、予約が一時期40万件を超えたことが示す旺盛な需要をうたってきたのにだ。また、モデル3より高額な「モデルS」「モデルX」について、またも値下げを発表した。今年3回目となる米国での値下げは、高級車への需要が旺盛だとすれば興味をそそる決定だ。