「失敗の経験」は、ほどほどに!
女の子の「成長を止めない」子育てのルールとは?
必要以上にほかの子と競わせない
周囲を気にする女の子は、いつもすべてにおいて競ってしまいます。
自分が持っている筆箱と、友だちのそれとどっちがかわいいかすら気になって仕方がないのです。ただ、それを表に出すのはかっこ悪いことだと認識しています。
そのため、女の子同士で成績を見せ合うことはしないし、勉強時間についても「やっていない」と隠します。もちろん、「○○ちゃんに負けたくない」などと口に出すこともありません。そういう様子を見て、とくに父親は「今は女の子だって、もっと負けん気を持たないとダメだ」などと言いがちです。
しかし、女の子は、もう充分に競っていて「競い疲れ」をしているのです。
のんきな男の子の場合は「○○君に負けるなよ」とときどき競争心を煽ってやるくらいでいいのですが、女の子には他人のことは意識させないようにしてあげましょう。
【著者からのメッセージ】
<大反響! 連載人気ランキング>
第1位:女の子の学力は「どういう集団に属しているか」でほぼ決まる
第2位:「女の子の母親」が子育てで一番気をつけたいこと
第3位:子どもの好奇心を育む親は「答えを教えずに、一緒に調べる」
私は、「進学塾 VAMOS(バモス)」の経営者として、「入塾テストなし・先着順」と生徒を選抜することなく、多くの子どもを難関校へと導いてきました。
「どんな子でも必ず伸びる」という確信が、私にはあります。こと「伸び率」に関して、私はどこの学習塾にも負けない自信があります。それは単に実績の話だけではなく、再現性のある学習メソッドを取り入れているからです。
具体的には本書のなかでお伝えしますが、学力を伸ばす勉強には、明確なロジックがあると考えています。
多くの人は学力をセンスや才能のたまものだと考えていますが、実際にセンスが必要となるのは、ごく一部の天才同士の戦いに限られます。ほとんどの子どもにとっては、そもそもセンスは必要ありません。
また努力は必要ですが、どれだけ長時間勉強しても、正しい努力でない限り結果がともなわないのは、社会人にとっての仕事とまったく同じです。
本書は、学力が伸びるメカニズム、「わかる」ことのブラックボックスを可視化しながら、どんな子でも学力を伸ばせる考え方や手法をお伝えします。
•勉強はしているのに、どうしても子どもの成績が上がらない
•子どもの中学受験を考えていて、もっと効果的な勉強法を知りたい
•受験勉強には反対だが、子どもに将来役立つ学力を身につけてほしい
•子どもに自分から勉強してもらいたいと思っている
•自由放任で育てたら、子どもが全然勉強しないと悩んでいる
•夫婦間で、子どもの勉強への取り組みに熱の違いがある
こうした方に、本書はとくにおすすめです。
多くの人は、子どもの学力を伸ばすために、問題を解く魔法のノウハウや、「センスのいい考え方」を期待するかもしれません。しかし、そうしたものは存在しません。
学力が伸びるプロセスを分解すれば、基礎となる知識の「点」を増やして、それを効果的につなげて「線」にしていくということです。言い換えると、「つながる」ということが、「わかる」ということです。
算数には問題を解く土台としての「九九」がありますが、実はほかの教科にも「九九」にあたる基礎があります。それを反復トレーニングで学び、基礎同士を上手につなげること。学力が伸びる構造は、センスではなくロジックなのです。
本書では、女の子の学力を伸ばすために、親ができることすべてを紹介しました。
まず、序章で「学力を伸ばす基本的な考え方」をまとめています。第1章では、「女の子の本能的な7つの特徴」について、第2章ではその特徴を活かした、「学力を伸ばす5つの絶対法則」について解説します。
第3章では、「考える力を養う13のコツ」、第4章では、「目標・計画術のテクニック」を紹介します。第5章は、具体的に、算数・国語・理科・社会の成績を効率的に上げる「必修4教科の勉強法」を細かく見ていきます。そして、第6章で女の子が「自主的に学習するための習慣づくり」を、最後の第7章では、「成績を伸ばせる親の習慣術」をまとめていきます。
本書は、あくまで学力を伸ばすための入口に限定していますが、そのために親ができることすべてを1冊で網羅した内容となっています。試せるところから、ぜひ実践してみてください。
子どもたちには、親が考えている以上に潜在的な力があります。
脳のバランスが取れている分、女の子は真面目で守りに入りやすく、型破りな発想が苦手な傾向にあります。しかし、ひとたび失敗を恐れずにトライ&エラーができるようになると、親が驚くほど大きく成長します。
しかも、周囲と調和する能力にも優れているため、社会に出てからも最強の存在となり得ます。
女の子には、男の子と違った面白さがあります。本書が、その能力を引き出す一助になれば、著者としてこれ以上嬉しいことはありません。