「粗利分配方式」とは、「週刊ダイヤモンド」が3月1日にダイヤモンド・オンラインで独自試算を交えて報じたように、加盟店の粗利のうち、本部が金額に応じて一定額をロイヤリティーとして吸い上げる仕組みだ。SEJでは「セブン‐イレブン・チャージ」と呼ばれる。

 アルバイト従業員などを雇う人件費などの経費は、店舗の粗利から本部にこのチャージを払った残りから加盟店が負担する。なお人件費は、人手不足によって近年上昇を続けており、その分、加盟店の収益は圧迫されている。「対等なパートナーシップ」との言い分に納得するオーナーがどれだけいるかは不明だ。

 もっとも、SEJは2017年にロイヤリティーの料率を1%減額してはいる。だがあるオーナーは「わずかな減額幅で、人件費の上昇分すら賄えない」と指摘する。

「近くて便利」は、商品あふれる店舗

 また野田氏は「近くて便利」という現在のセブン‐イレブンが掲げるコンセプトの“意味”を説明。「近く」とは、単に店舗が消費者の物理的に近くにあるばかりではなく、心理的にも近いものでなくてはならない、との意味だそうだ。そして、「便利」の定義が以下だ。

「『便利』とは、商品が欲しいときに、欲しい分だけそろっている、お客様から常に頼りにされる、ということ。これを、便利さの定義にしています」

 ここでも、前出の粗利分配方式についての説明が有効であろう。本部がチャージを徴収するのはあくまで、粗利からである。人件費だけでなく、売れ残った食品の廃棄コストの大半(SEJの場合は85%)も、加盟店の負担となる。

 そのため本部は、廃棄の量とは無関係に加盟店に食品を仕入れさせても、懐が大きく痛むことはなく、逆に粗利から高いチャージを徴収できる。

 この計算方法こそ、弁当やおにぎりだけでなく、恵方巻やクリスマスケーキなど季節商品の大量廃棄の温床だと指摘されているのだが、これも消費者の「便利さ」を維持するための方策だということになってしまう。