全部門で残業20時間以下、
有給取得率80%以上を達成

川端良三川端良三(かわばた・りょうぞう)
三菱地所プロパティマネジメント代表取締役兼社長執行役員。 大阪府出身。1989年(平成元年)慶應義塾大学商学部卒、三菱地所入社。2014年にビル営業部長を経て、2018年から現職

川端 その結果に、実は私自身が一番驚いたし、感動しました。なんと、全部門が残業20時間以下、有給取得率80%以上を達成したんですよ。

小室 私も感動しました。御社については、以前の風土もよく知っているので、もの凄い変化だと思います。2016年からコンサルティングに入っていますが、年を追うごとに組織全体でタイムマネジメントへの意識が上がっているように見えます。

川端 そして2018年度は、固定残業代制度を導入し、総合職の場合、20時間分は残業してもしなくてもお支払いする形にしました。

小室 もし20時間を超えてしまったら、その分はどうなりますか。

川端 それはお支払いするんです。

小室 え?よくある固定残業代を導入する企業の意図は、最初に設定した時間以上働いても残業代を支払わなくていいように、というケースがほとんどです。御社の場合は、固定時間を超過したら、個別に追加で支払うんですね。

川端 社員の皆さんには、「時間を超えた分はきちんと払う」と、繰り返し説明しました。それでもいまだに誤解している人もいるので驚きますが(笑)。わが社の働き方改革は、「時間の削減」がゴールではないんです。社員1人ひとりが本質的な仕事に向き合えるような状態をつくることなんです。

小室 2015年度と17年度を比較して、残業時間は30%減、営業利益は18%増という、驚異的な成果を上げています。もちろん、この数字も素晴らしいですが、先ほど「時間の削減がゴールではない」とおっしゃっていました。それ以上に大きな変化として感じたのは、何でしたか。

川端 何よりも、仕事に対する色々な「アイデアが出てきた」ことには驚きました。