日本経済の成長が見込めない中で、企業が今後も安定的に成長していくためには、海外に進出してグローバルに通用するブランド力を身につけなければならない。外務省の海外在留邦人数調査統計(平成29年版)をみると、販売マーケットや安い労働力を求めて海外進出する企業が年々増えているのがわかるように、日本企業ブランドのグローバル化が進んでいる。

 この動きに関連して見逃せないのが、15位の資生堂。今回、前年比で+30%という驚異的なブランド成長をした。「世界で勝つ」ために、日本の本社を中心とした管理体制から脱却、世界の各地域本社に権限や責任を移譲し、グローバル経営戦略を整えたのである。

 その結果、「SHISEIDO」「イプサ」などのプレステージブランド(高級品や超一流商品)が成長を牽引、日本、中国、訪日客に特化したトラベルリテール(旅行客向け商品)で売り上げを大きく伸ばしたこともあって、売上高の目標1兆円を3年前倒しで達成した。今後の成長が楽しみなグローバル企業といえるのではないだろうか。

今回初登場した
医療業界は?

 今回、もう1つ注目したいのが、医療業界から初ランクインした39位のテルモ。体温計や血圧計で有名なテルモは心臓や脳血管を治療するカテーテルを中心に海外で販売を伸ばし、海外売上高比率で過去最高の68%に達したことが大きい。

 輸血関連事業を成長戦略の1つに掲げてきたテルモは、2011年、同事業・カリディアンを2160億円で買収した。これにより欧米の販売網を押さえ、輸血関連事業の売り上げも700億円となり、グローバルリーダーの地位を獲得したのである。

 これ以降も買収を繰り返した結果、拠点は世界に広がり、従業員も今や2万4000人にまで増えている。

 とはいえ、売上高は国内ではトップ級でも、世界では20位程度(2017年)。また規模の拡大だけでなく、真に収益力の高い組織づくりをさらに推し進めていく必要がある。今後、医療業界としてどこまで順位を上げていくのか、注目していきたいと思う。