「電子署名」がもたらす本当のインパクトとは?

――そんなハンドさんが描く「つまらなくない未来」とは何ですか?

 私にとって最もエキサイティングな未来は、すべての国がエストニアのような国になり、人間が本来時間を割くべき本質的なことに集中できるような未来です。e-IDひとつでさまざまなサービスへの認証・登録ができるエストニアのように、自分の意のままに、かつ安全な方法で、利用登録や個人認証などに使える統合的な認証サービスが世界中に広がったなら、それは素晴らしいことですよね。

 エストニアではe-IDを用いることで、約20分で法人登記が完結しますが、エストニア以外のさまざまな国でも、同じようなことができたなら、世界のビジネスシーンはより活性化することでしょう。さらに言えば、これがひとつの認証サービスでできたなら、人々の利便性は飛躍的に向上するのではないでしょうか。Agrelloは、Agrello IDを通して、このような未来を実現したいと思っています。

――最後に、日本人に向けて一言お願いします。

日本はすでに経済面で世界トップクラスですが、ここからまた一歩進むことで、さらに世界をリードする存在になれると思っています。ぜひエストニアと日本で、新しい課題解決に向けて協力していきたいですね。