自己紹介では自慢ではなく
失敗談を語る!

特に若い世代に受け入れられるためには、大事なのは相手の警戒心を解き、共感を得ることです。その為に、まず、自分の失敗体験を語りましょう。

しかも、この苦労や失敗談を話すことが、相手の警戒心を解き共感を得るのです。

先ほどの自己紹介を変えてみます。

「私は大学の時からラジオのDJをやっていましたが、31歳の時にレギュラーでやっていた帯の番組をクビになりました。今の奥さんと結婚してたった半年後のクビです。その後ラジオDJは諦めて投資用不動産会社の営業マンを始めますが、最初の1年間は売り上げがゼロで地獄を味わいました。
しかし、そこで自分に足りないのは何かを考え、とことん学びました。そのお陰でトップ営業になれたし、眼鏡会社の役員として会社の再生もできました。これからも全く新しい環境で失敗もすると思いますが、皆さんの力も借りて切磋琢磨していきたいと思います。よろしくお願いします」

どうでしょうか。自己開示として失敗体験を語ってはいますが、そこで終わらせずに、そこから何を学び、どのように成果につながったのかをストーリーで話しています。

ここではすべてを知ってもらうというより、自分に興味を持ってもらうことが重要です。
興味を持ってもらえば、相手の警戒心は解けて共感も得られるようになるのです。
是非、恥ずかしがらずに失敗体験を堂々と語ってみてはどうでしょうか?

次回は、転勤、移動先で周囲に馴染めない場合の対処法として、相手を知る方法をお伝えします。

(続く)

新しい環境で周囲に受け入れられる伝え方のコツ羽田 徹(はだ とおる)
話し方コンサルタント・トップ講師プロデューサー・株式会社web-school.tv代表取締役
大学生の頃よりラジオDJを始め、1998年に大阪人気No.1のFM802主催の新人DJオーディションに合格。その後FM愛知や文化放送でラジオオDJとして10年間活動。番組降板により挫折し不動産投資会社の営業に転職。話し方を武器にさらに営業力を磨き、2年目にトップ営業になる。2008年にはその営業力が認められ倒産寸前だったロープライス眼鏡会社の取締役営業本部長に就任し、当時64店舗から110店舗への躍進を支える。またインターネットカフェ最大手にて社外取締役を歴任。2012年、ラジオDJとしての話し方の技術、営業力、組織マネジメント力、経営経験などを生かし、組織人事コンサルタント会社のリンクアンドモチベーションにてナビゲーター(研修講師)、ファシリテーターとして活動。大手企業からベンチャーまで年間100件以上登壇、延べ2万人以上の人たちと接する。研修講師の採用や育成の責任者も兼任。新人やマネジメント研修、エグゼクティブへのスピーチ・プレゼン指導、組織活性ワークショップ、働き方改革の為のロジカルシンキング講座などを得意とする。自身の経験から「学びでこの世界を豊かにする」を理念として活動中。著書に『ビジネスマンのためのスピーチ上手になれる本』(同文舘出版)がある。社会人のための「話し方動画教室オンライン」運営。