米配車サービス大手リフトは今週、投資家に新規株式公開(IPO)を売り込む説明会を行うが、参加すべきなのは特定の資質を持った投資家に限られるかもしれない。どこまでも忍耐力があり、肝の据わった性格の投資家だ。リフトはIPOを控えてロードショー(投資家向け説明会)を開始し、来週には米ナスダック市場に上場する見通しだ。リフトは18日朝に当局へ提出した修正資料で、公開株数3080万株、1株当たり62~68ドルの仮条件を明らかにした。IPO後の時価総額は200億ドル(約2兆2300億円)台前半と、未公開株市場での直近の評価額151億ドルを大きく上回る可能性がある。リフトのような評価額100億ドル以上の未上場企業「デカコーン」が一般投資家向けに公開されるのは久しぶりだ。デカコーンは十数社あるが、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のデータによると、評価額が10億ドル~100億ドルの企業はさらに140社ある。往々にしてデカコーンに共通する特徴は2つある。豊富な資金を持つこと、そしてその資金をシェア拡大競争につぎ込む傾向があることだ。