
日々舞い込んでくる郵便物やチラシ、買い物の際に渡されるレシートから、不動産関連の書類や、通帳や保険証券などのお金に関わる書類まで、紙1枚はたいして場所を取りませんが、それが積み重なれば膨大な量に。こうした「紙モノ」を今から整理しておけば、万が一のときにも安心です。渡部亜矢さんの著書『見てすぐできる!【図解】60歳からの「紙モノ」整理』(青春出版社)から、今すぐできる紙モノの整理の仕方を紹介します。
モノの片づけとはまったく違う!「紙モノ」整理
「紙モノ」整理は、いつかはやらなきゃと思いつつ、ついつい先のばしにしてしまいがち。では、なぜ先のばしにしてしまうのでしょうか。
その理由は、洋服などの一般的なモノの整理とは決定的に異なる点があるからです。
まず、ほとんどの「紙モノ」には文字が書かれていて、情報が詰まっています。そのため、無意識に「重要なモノ」と認識してしまいがち。チラシの類でさえ、もし、「必要な情報を捨ててしまったら」と、ため込んでしまう人がいます。そのうえ、洋服のようにパッと見て、「いる」「いらない」が判断できません。1枚1枚読んで内容を理解する必要があり、とても時間がかかります。
では、書類でなければ、簡単に捨てられるかといえば、むしろその逆。卒業証書や手紙、写真、わが子の作文などといった思い出の「紙モノ」は、久しぶりに見返すことで、かえって愛着がわいてしまい、余計、捨てにくくなるハメに。
しかも、1つ1つ目を通し、思いを振り切って、ようやく1枚捨てたとしても、かさばらないので「捨てた感」を味わうことができません。時間がかかるわりに、効果が目に見えにくいという点でも、難易度が高い。それがモノの整理とは違う、先のばしにしてしまうゆえんです。