5G時代をこう勝ち抜く──。『週刊ダイヤモンド』3月23日号の第1特集「5G開戦」では、通信大手4社のトップを直撃し、第5世代通信規格「5G」の戦略を聞いた。その拡大版として、4トップのインタビューを特別連載でお届けする。2回目はKDDIの高橋誠社長に、KDDIの勝ち筋を聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之、高橋社長の高の文字は正式には“はしご高”)

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KDDIKDDI髙橋誠社長 Photo by H.O.

――4Gはスマホの時代でした。5Gの時代を前にどんな姿が見えてきたのでしょうか。

 最近になって、ユースケース(活用事例)がしっかり出てきた感じがします。実は、かつての3Gのときも4Gのときもキラーアプリは動画だといわれていましたが、結果的に3Gの時代はeメールだったし、4Gではスマホが通信を牽引することになりました。

 そして今5G時代が始まろうとしていて、また動画が注目されています。ソニーやサムスン電子、ファーウェイなどが発表した5Gスマホは、新しい動画の楽しみ方を提案していました。あらためて5Gでは、動画はキラーコンテンツの一つになると思います。

 後はクラウドゲーミングも盛り上がっていますね。デバイスを選ばずにゲームができるので、クラウドゲームとAR(拡張現実)・VR(仮想現実)が5Gの一つのユースケースになるのではないでしょうか。