PS4は世界で最も広く使われている家庭用ゲーム機で、世界での累計販売台数は9400万台を超えている。過去5年のソニー復活にも貢献した。同社によれば、2018年に販売されたPS4用ゲームソフトは約110億ドル(約1兆2300億円)相当に上った。

 ソニーの幹部らによると、同社は幾つかの市場で販売されている露骨な性的コンテンツが自社の世界的評判を傷つけかねないとの懸念を募らせてきた。日本で売られているソフトは大きな不安の種となっている。同国はセミヌードや未成年らしい女性の画像に比較的寛容なためだ。

 同幹部らは、昨年ふたつの要素が重なり、そうした不安が行動につながったと話す。ひとつ目は米国での「#MeToo」運動の高まりだ。女性への屈辱と思われかねないコンテンツと関連付けられることの危険性が示唆された。ふたつ目はユーチューブやアマゾン・ドット・コム傘下の「Twitch(トゥイッチ)」といったサイトでのゲーム中継チャンネルの台頭だ。それは、日本の緩い基準で流通しているゲームが簡単に世界にさらされることを意味する。

 米国のあるソニー幹部は「ソニーはこうしたゲームを許しておくことで自身が批判や法的措置のターゲットになることを心配している」と述べた。

 カナダの非営利団体メディアスマーツの教育担当ディレクター、マシュー・ジョンソン氏は、ゲームコンテンツがプレーヤーの実生活に及ぼし得る影響を考えるとソニーの動きは理にかなっていると話す。「暴力、汚い言葉、性(描写)の面で何が放送に適しているかを決めるテレビ局に似ている」という。

 日本のソフトメーカーは、世界的な「#MeToo」の流れを認識しながらも、ソニーの変化について残念と語っている。

 露骨な性的描写を含むゲームを生産するメーカーの幹部や開発担当者によると、ソニーはかつてそうしたゲームについて、ゲームの多様性を高めるためPS事業の重要な要素だと評価していた。だがそうした後押しはなくなった。同社からは、そうしたゲームの生産を続けたければ他のプラットフォームを見つけるよう告げられたという。

 そうしたゲームを作る日本のソフト会社の幹部は「要するに、従えないのであれば他に小さい市場があるからそっちに行ってくれ、ということ」だと述べた。