実は1ヵ月ほど前、激務に耐えかねて「家の手伝い」をサボった副社長兼講師の愛海さんと大げんかになった。手伝いをしなかったことを理由に、月に1万8000円支給される役員報酬が、理加さんによってストップされてしまったのだ。

 そもそも役員報酬を除いた純利益の分配についても、そらさんが6、愛海さんが4の割合になっていることに対する不満もためていたようで、愛海さんはついに感情を爆発させてしまったのだ。

「そらは、タイムキーパーと給与計算しかしていないのに、私より給与が高いなんておかしい。ずるい」と、階段に座って泣きじゃくる姉と、困惑した面持ちの妹。結局、英俊さんが、「会社の中で一番偉いのは、仕事を取ってきた人間だ」と、愛海さんに企業経営のいろはを説き、ようやく落ち着いたという。

 その後、そらさんに「お姉ちゃんとは仲直りしたの」と問うと、「はい、お母さんに対抗するには、姉妹で結託しないと絶対無理なので」と真顔で答えた。

スーパーを開業したい夢があり
大学に進学するつもりはない

 実は、そらさんが塾を開業したのは、高校を卒業したら家を出て、スーパーマーケットを開業したかったからという理由がある。

「ハイカテで、安くておいしい食事を提供し、笑顔を見ることができたらいいなと思いました。自立するのに十分なお金も稼げますし。今のところ、大学に進学する気はありません」

 14歳とは思えないほどドライな回答が返ってきた。

 理加さんは、そらさんの目標が「わが家、特に自分からの独立」と知って、苦笑しながらこう話した。

「そらが生まれた直後に、私のビジネスがどん底になり、6畳一間に家族4人で住んでいました。そのせいか、そらは妙に経済的自立にこだわりがあるようです。お姉ちゃんの方は、商売の調子がいいときに子ども時代を過ごしているせいか、のんびりしています」