区立の中学校に通う中学3年生の女の子にはもう1つ、大きな肩書きがある。それは「社長」。しかも、業績は絶好調の超優良企業だ。どうすれば、そんな子どもが育つのか。家族や家庭環境なども取材し、その秘密を探った。(ジャーナリスト 横田由美子)
中学2年で起業し社長に
わずか4ヵ月で月商は60万円
中山そらさん、14歳。渋谷区立鉢山中学3年生で、バレーボール部の主将を務めている。それだけ聞くと、ごく普通の中学3年生にすぎない。
しかし、そらさんはもう1つ、驚くべき肩書を持っている。それは、偏差値68以上の高校生が、高校受験を控えた中学生に家庭教師として勉強を教える「ハイカテ」(highkate.com)の代表。つまり、そらさんは「現役中学生社長」なのだ。
ハイカテは、平日の19~21時まで、2時間運営しており食事もついている。講師が現役高校生のため、入会金5000円、1時間2500円という料金の安さが売りだ。
そらさんがハイカテを開業したのは、昨年11月のこと。それからわずか4ヵ月で、月商は既に60万円を超え、売上高純利益率も6割という“超優良企業”へと成長を遂げている。株式会社は満16歳にならないと立ち上げることができないため、今はまだ個人事業の扱いだが、既に渋谷税務署に届け出も済ませている。