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3月22日、米国・シリコンバレーのアップル本社に、官民ファンドであるINCJ(旧産業革新機構)の志賀俊之会長と経済産業省幹部の姿があった。2人がそろって訪れたのは、液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)再建のカギをアップルが握っているからだ。
経営再建中のJDIは、中国と台湾の企業連合から600億円規模の出資を受ける方向で交渉を進めてきた。
中台連合に参加するのは、中国シルクロード・インベストメントキャピタル、中国最大の資産運用会社の嘉実基金管理、台湾のタッチパネルメーカーの宸鴻集団(TPKホールディング)、中国の自動車部品メーカーの敏実集団(ミンス・グループ)などである。
年度末である3月までに基本合意することを目指していたが、その交渉がぎりぎりの場面で難航していることが分かった。その大きな原因は「アップルがJDIを“搾取“する不平等な契約にある」(交渉関係者)という。いったいどういうことなのか。