ドイツ銀行とコメルツ銀行は25日、合併協議を打ち切ったことを明らかにした。国内大手2行へのてこ入れで有力銀行を誕生させようとしたドイツ政府の試みが頓挫した格好だ。  コメルツ銀行は合併断念の背景について「慎重な分析の結果、両行の統合は株主その他利害関係者の利益にならないことが明白になった」と説明した。  両行の間では何年も前から統合の可能性が持ち上がっていたが、今年3月に初めて正式な合併協議に入ったことを発表していた。両行とも業績低迷が続き、株主やドイツ政府からの圧力が強まっていた。