スティーブン・ムニューシン米財務長官は6日、下院民主党が要求しているドナルド・トランプ大統領の納税申告書の提出を拒否した。議会による正当な監視を実施することより、大統領の財務情報の詳細を暴露することが議員らの狙いだと指摘している。ムニューシン氏はここ数週間、同様の主張をにじませてきた。この日の提出拒否によって、政権と議会の対立の舞台は連邦裁判所に移る可能性が高い。議会調査の及ぶ範囲を巡る法的な見解については、判事が判断を下すまでに長年かかる可能性もある。過去40年にわたり、歴代大統領や大統領選の主要候補は納税申告書を公表することが慣例となっていたが、トランプ氏はこれに逆らい、自主的な公表を拒否している。トランプ氏は納税申告書が未公表でも大統領に当選したという事実や、監査を受けている間は公表を控えるよう税務弁護士に助言されていることなどを理由に挙げている。