「経営資源のすべてを見直して、新しいスタートを切る必要がある」。11月25日、コジマの2008年9月期中間連結決算の発表は、小島章利社長の神妙な言葉で始まった。

 今でこそ景気が低迷し、市場全体が冷え込んでいるが、上期には北京オリンピックという“特需”があった。にもかかわらず、前期末に続いて今期も減収で営業赤字。

  税引き後損益は2億4700万円の赤字となった。09年3月期の通期予想も、売上高は4年前の決算をも下回る4893億円へ、営業赤字は90億円へと下方修正している。

 「売り上げが上がらなくなった家電量販店は、負のスパイラルにはまる」(競合幹部)。在庫消化のため、型落ち商品を大幅に値下げして売らざるをえないが、それがために同じ売り場の新製品の割高感が増し、旬の売り時を逃す。利ザヤの大きい新製品が売れないと、全体の利益率は下がるうえ、在庫はいっこうに圧縮されず、利益率ばかりが下がっていく。

 これまではメーカーからの販促協賛金で経常黒字の確保もできたが、売り上げ縮小の連続となれば、今後それが減らされる可能性は高い。減収は企業の存続危機への第一歩なのだ。

 コジマはこの悪循環を断ち切るべく、大型店への投資の入れ替えと、統一定番商品の全店導入をこの上期に完了した。在庫や商品鮮度の管理を強化する方針だが、「実行スピードも着手もあまりに遅い」(業界関係者)。テコ入れが遅れた基盤の立て直しには時間がかかり、「しばらく業績は横ばいが続く」(小島社長)という。

 しかし、現実には一刻の猶予もならない。加速する不況進行を上回るスピードでリストラを進めない限り、統合・廃業の不安はぬぐえない。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 新井美江子 )