銀行出身のCEOを迎え、経営再建に向けて走り始めた東芝が、初陣からつまずいた。
2019年3月期に、本業の儲けを示す営業利益は前年同期比で508億円減の354億円。営業利益率が1.0%と低迷した上に、手放したつもりだったハイリスクな液化天然ガス(LNG)事業の売却が白紙撤回された。
崩れた体勢を立て直せるか――。20年3月期は東芝再生計画の真価が問われる。
不測の事態に見舞われている東芝だが、トップはあくまで強気の姿勢を崩していない。車谷暢昭会長兼CEOは13日の会見で「調達改革や工場の再編などの施策効果を織り込むと、(東芝再生の)“3年計画”は順調に進んでいる」と自信を見せた。